ストッキングを作ろう
近頃はドール用のストッキングも各社からいろいろ出ていますが、この色が無い!この柄が無い!とか思ったときには、自分で作れると重宝します。また、市販のドール用ストッキングは分厚くてイヤメッシュ状でイヤ本物のストッキングから作れないの?と思っている方も居ると思います。

本物のストッキングから作れないのか? 作れます! わたしゃ、もう100本以上作っています。そして作ってみれば、それがなぜ売っていないか? というのも分かるとおもいます。ということで、市販のストッキングから、1/6ドール用のストッキングを作るというのをご紹介しましょう。
まずは下図のような型を作ります。そうそう、先に言っておきますと、この作業にはミシンが必要です。生地が生地だけに、手縫いでは無理です。いやまあ、やったこと無いんで、出来るかもしれないですけど、想像するに、手縫いでストッキングを縫うってな、かなり器用でないと、なせる技ではないと思います。わたしゃとても出来ません(^^;
まずは、股下から下を縫います(私の場合、画像の線が股下の境界です)。問題は、どうやって縫うのか? いくらミシンを使うといっても、なんせストッキングですから、ここまで柔らかくて伸びる生地ですと生地送りの時に絡まって、下糸への穴に生地が落ち込んでしまいます。下手すれば、ミシンを修理に出す羽目になるでしょう。結論から言うと「生地の下に紙を敷いて縫う」です。
コピー用紙か何かを敷いて下の紙ごと縫っていきます。これなら、生地が下糸の穴に落ち込んでいくことはありません。(まあ、100%無いとは言えませんけど)。図のように型紙の直線部分を折り返した生地の端に合わせ、型に沿って股下から下を縫っていきます。終わったら下の紙はミシン目(?)に沿ってピリピリと破ればいいのです。(下図参照)
んで、1〜2mmの幅で切り出し、こういうもんを二つ作ります。なお、写真では分かり易いように白の糸を使っていますが、実際は生地と同じ色の糸で縫います。
次は股上です。これはちょっと説明するのが難しいのですが・・・
青線/赤線が前後になります。双方を外側に合わせ、股下の点から前後を縫っていきます。外側同士を縫うのに注意してください。こうすると、裏返せば縫い代が全部内側に来ます。よく間違えるので注意してください。

↑片方だけ縫ったところ

上部をくびれるように縫えば、勝手に腰にフィットしますが、几帳面な方は、片方を縫い合わせた時点でゴムを縫込むといいでしょう。前後を縫い終わったら、ちゃんと通じているかを確認して、裏返したら出来上がりです。

↑ちゃんと通じているか確認

↑裏返して出来上がり

↑履かせてみたところ

私はナチュラルボディをメインに使っているのですが、足首の細い素体の場合は、型紙の足首に当たる辺りをへこませると良いでしょう。だいたい作業は20〜30分で終わります。一つのストッキングを買ってきて、だいたい4〜5本。ちょっと無理すれば6本作れるでしょうか?ストッキングは、上と下とで圧度が違うため、色身が少し変わります。

まだ、この辺を自作できなかったころ、「市販品のストッキングは、厚手かメッシュ状のものしかない。本物と同じ生地のストッキングは無いものか?」と思いましたが、自作できるようになってから、その理由か分かるようになりました。確かに本物のストッキングから、ドール用ストッキングを作ってみると、色も質感も良く、薄くてラインも崩さないので、リアルさはかなりあります。しかし、これはメーカーが製品にするのは無理だな、というにも納得しました。そう「伝線しやすい」のです。注意しながら着せ替えすれば、全然問題ないのですが、慣れない人が適当にやれば、一発で逝ってしまいます。前に、知り合いに貸したら、パーテ処理もしていない素体に、乱暴に履かせて一発でオシャカにされました(泣) まあ、さすがに、そういうのはあまり居てないとは思うんですけど、どんな人が買っていくか分からないと言うのでいえば、メーカーが市販するのは難しいでしょう。厚手や柄物は生地が強いのでいいのですが、薄手生地を使ったドール用ストッキングを楽しめるのは、自作派だけ、といえるかもしれません。
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