スダレパーマ
スダレパーマ 三つ編みパーマ

普通、こういったウェイブを掛けるときは、三つ編みパーマというのが一般的です。三つ編みパーマというのは、髪を一定の太さで全部三つ編みにして、湯パーマするというものです。いろんなところで紹介されていますので、具体的なやり方は割愛します。さて、この三つ編みパーマの弱点は、三つ編みに絡ませることでウェイブを作っているため、ウェイブの方向が一致しないのです。それはまあ、当たり前でして、そういった髪型を作るときには有効です。しかし、あえて、ウェイブが全部そろっているというのを作りたいときもあります。市販品では、その全部そろっているウェイブというのは、キサラやザーラなんかに見られるんですが、一体どうやっているのか、実はいまだに知りません。そこで、勝手に作り出した「スダレパーマ」という方法で、自作のときは実現しています。
まずは、こういうものを2つ作ります。5mmのプラ丸棒を切り分け、ピンバイスで穴を開け真鍮線を通して連結します。これが、私が勝手にスダレと呼んでいるものでして、後部が開閉し、そこに髪を挟んで、順に閉じていくことで、ウェーブを作ります。
セッティングしたところが左の写真です。髪を順に挟んだ後、後方を大型クリップで閉めます。また、髪の反発力で、上下に開いていくので、輪ゴムを後部に巻きます。後は、これを湯パするだけです。湯を掛ける方法でもいいですが、ここ敢えて、なべに湯を入れて浸ける「湯煎パーマ」のほうが、全体に熱が行くのでいいと思います。
脱線しますが「流し」が主流の現在、最近はみんなあまりやらない「湯煎パーマ」ですが、私としては、「流し」「湯煎」「蒸気」の熱の与え方3種は使い分けだと思うので、「湯煎は昔のやり方」という気はせず、いまでも使っています。NAZO的湯煎は2つの方法がありまして、一つ目は、「鍋肌に髪を当てないように注意しながら、弱火で煮込む」というよく言われるやつです。便宜的に私はこれを「弱火湯煎」と呼んでいます。この、鍋肌に髪を当てない、ってのが曲者なのですが、私の場合は、鍋の底に皿を落としてやっています。この方法は、ショートへアを膨らまないようにするなどの、よっぽど全体にそれも根元にまで熱を与える必要がある場合に使用する方法で、スダレウェーブをやるときは、そこまで必要ないと思います。

もう一つは、ただ単に鍋の中の湯に入れて終わりという方法です。便宜的に私はこれを「放置湯煎」と呼んでいます。火も使わないまるでカップラーメンのような湯煎パーマ。ただし、めっちゃ重要なことがあります。それは「必ず蓋をする」です。コレをするかしないかで、湯が熱を維持する時間が全然違い、出来上がりの精度が変わります。この放置湯煎は、他のやり方に比べ、台所を使わなくてもよいという点で優れており、スダレパーマはこちらをオススメします
処理前 処理後

さて、実際にやってみると、このままでは後ろが開いてしまいます。これをフォローするために、蒸気パーマで閉じます。ちなみに写真がミスって色味が違いますが、写真は同じピンクです。蒸気パーマのピンポイント掛けがミスりそうで怖いとか、後ろだから別に開いていても構わないと言う場合は、大きめのリボンでごまかしてしまうのも良いでしょう。

スダレパーマは、やってみればわかりますが、挟んでいく過程で、髪が逃げまくりますので、セットするのに一苦労です。挟む過程できちんと上下させないと効果はないですし、プラ棒は熱で変形しますので、2・3回やったら、作り直しになります。

確かに三つ編みパーマよりも作業時間は短いですが、これは、お手軽ウェイブってわけじゃなくて、あくまでウェイブを揃えるパーマ。三つ編みが効果的な場合もあって、髪型によってケースバイケースで使い分けるヘアセットの選択肢として考えていただけると幸いです。

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