カマキリパーマ
一旦上がってから、前方へ降りてくる髪形。カマキリの腕に見立てて、カマキリパーマと勝手に呼んでおります。最近のアニメキャラ、ゲームキャラにたまに見られる髪型です。
ココロ図書館の「いいな」ドールを買った時の説明書に、蒸気パーマとこのやり方が載っていたので、やってみたのが最初です。それなりに上手く行ってくれたので、味をしめて、普通のカスタムにも応用してみたのですが、蒸気パーマはいいとしても、このカマキリ型は、それ以来ほとんど成功しませんでした。
まず、このへアセットですが、触覚パーマの場合は横に下りるため、中央を挟み込んで引っ張ればよかったのですが、こっちは前方に下りるため、そういうわけには行きません。よって、何らかのパーツを噛ます必要があります。

ところが、やってみるとこれが大変。髪の毛は左右に逃げるわパーツは中で動くわ、針と輪ゴムとポリスリーブで抑えまくって、湯パーマしたら、あんまり上がってなくて、数日したらバラけて来て、成功するのは稀。ほとんどは、「もうイヤぁあ! <(≧Q≦)> 」と精神的にクラッシュしてしまいそうな状態になります。

いいなのときは、それ用の前髪がちゃんと二束あったので、簡単に出来ましたが、一般的なセンターセパレートでカマキリを決めるには、あまりにも成功確率が悪く、保持力も弱いので、とても紹介できる段にはありませんでした。
今回「杏奈」を作るに際し、改めて技術確立にチャレンジしました。結論から言うと、下図のようなパーツを作ります。


これなら、まず失敗しません。ポイントは三つ。まず左右の突起部分。これで左右に広がったり、ズレ落ちたりするのを防ぎます。2つ目は下部の曲線。ヘッドの生え際曲線に合わせて作ります。いままで、苦労した原因は恥ずかしながら下部を軽視して直線にしていた為、セット時に動きまくって上手くいきませんでした。ここがキモかもしれません。3つ目は、柔らかいプラスチックで作るということです。硬いと前後に対して湾曲してくれず、きっちりパーツが固定できません。


セットするとこんな感じです。髪でパーツを挟み、パーツより前方に針を打って、髪の生え際より上に固定します。その状態でポリスリーブを被せますと、パーツが前後左右に動かず固定できます。あとは、湯を掛けてパーマすれば出来上がりです。

↑ピンポイントで髪を上げる時にも
例によって、付け根を水で溶いた事務糊を塗って固めると長持ちします。というか、やらないと、収納の都合や夏場越しで、開いていったり崩れたりするかもしれません。このカマキリパーマを応用すると、プラ部品を「への字」に切って、左図のキャラのように、一部だけ上がっているという髪型を作る時にも応用できると思います。どちらかというと、このケースのほうが使いどころは多いと思いますが、どうしても少しは左右に開いてしまうので、元絵がそうなっていても、カッティングで表現したほうが似るケースもあります。

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